第18号 「一口家主 iAsset」の工夫/マンション価格の評価方法
【一口家主をもう少し詳しく】
一口家主では投資家の皆様の元本割れを防ぐために優先劣後の仕組みにしています。その優先劣後とはどのような仕組かご説明いたします。
2種類の共有持分権
一口家主には2種類の共有持分権があります。一つは「優先持分権」といいこれは投資家の皆様が購入されるものです。もう一つは「劣後持分権」といって事業者(クレアスライフ)が持っているものです。
優先持分権/劣後持分権の意味
今Aさんが800万円、Bさんが200万円を出して1,000万円の賃貸マンションを買って共有したとします。賃貸期間が終わって、そのマンションを売却したときAさんは800万円までは優先的にもらえて、Bさんはその残りがもらえるという約束をしました。仮に売却価格が900万円だったとき、Aさんは約束に基づき優先的に800万円をもらえますが、Bさんは残りの100万円しかもらえません。このようにAさんの共有持分権は優先的にもらえるので優先持分権と言い、それに対しBさんのものは劣後持分権と言います。
「一口家主 iAsset」では
「一口家主 iAsset」では投資家の皆様に買って頂く共有持分権を優先持分権と言い、事業を開始するときのマンションの価格の80%を優先持分権としています。そして事業者の持分権は20%でこれが劣後持分権となります。
事業開始時にマンションの価格を5,000万円とすると優先持分権の価格は4,000万円、劣後持分権の価格は1,000万円です。5年後の事業終了時にマンションの価格が4,000万円に下がったとしても、4,000万円までは優先的に優先持分権に対し支払われる契約になっているので、投資家には全額が払い戻されます。
劣後持分権20%の重要性
「一口家主 iAsset」の仕組みでは、マンション価格が20%までの値下がりなら投資家の購入額50万円は安全です。では、20%というのはどの程度の安全性なのでしょうか。ここで重要なのは、「一口家主 iAsset」では都心のマンションを対象とし、事業終了時にマンション価格を収益還元法で評価するということです。この意味を右頁で説明します。
【やさしい資産運用のお勉強】
不動産の価格を評価するには幾つかの方法があります。 取引事例法、原価法、収益還元法などです。「一口家主 iAsset」では契約終了時にマンション価格を収益還元法で評価します。
収益還元法とは
高い家賃の取れる部屋の売買価格は、低い家賃しか取れない部屋より高くて当然ですね。例えば右図のように。
厳密には家賃そのものではなく、家賃から管理費や固定資産税などの経費を差引い賃貸収益(利益)の多い少ないに応じて部屋の価格を決めるという方法です。
収益還元法の具体例
今募集中のコンシェリア池袋 CROSSIA401号室の価格は3,450万円で、賃貸収益は99万円です。401号室の価格に対する賃貸収益の割合は2.86%になります。(99万円÷3,450万円=2.86%(割戻し率)) 契約を終了するときは逆にその時の賃貸収益を2.86%で割り返して401号室の評価額を求めます。
事業開始時 | 終了時 | ||
賃貸収益 | 987.89千円 | 10%増 | 10%減 |
1,086,8千円 | 889.2千円 | ||
割戻率 | 2.863% | 2.863% | 2.863% |
物件価格 評価額 | 3,450万円 | 3,795万円 | 3,105万円 |
上表のように賃貸収益の増減と物件評価額の増減は比例します。割戻率は固定で契約書で定めます。
なぜ収益還元方法を使うのか
-不動産相場の変動リスクの回避
不動産ファンドなどでは、事業終了時にその時の相場で売却して投資家に元本を返還するのが普通です。しかし事業終了時に、もしリーマンシと不動産投資ョックとの違いのときのように不動産相場が激しく落ち込んだら元本割れをしてしまうかもしれません。そこで元本の安全を第一とする「一口家主 iAsset」では相場価格とは違い非常に安定的な家賃に基づく収益還元法でマンション価格を評価することにしたのです。
非常に安定的な都心マンションの家賃
下のグラフは1994年~2013年の東京都のオフィス(上側の線)とマンション(下側の線)一坪当たりの賃料の推移です。
オフィスの賃料は景気動向を反映して大きく変動しますがマンションの賃料はほとんど変化しません。私たちは景気の変動によって住む処を変えたりしませんね。加えて人口流入超の都心部では住居の需給バランスはタイトなのでほとんど変化しません。リーマンショック、東日本大震災を挟む2007年~2011年の時でさえ賃料下落は僅か5.5%です。収益還元法でマンション価格を評価し、評価額の20%の下落までは元本割れしない「一口家主 iAsset」の仕組みの安全性をご理解いただけたでしょうか。