第41号 資産運用に小口化という道もあります / 小口化の具体的な説明

【一口家主をもう少し詳しく】

不動産を所有して大家さんになる。安定した家賃収入が得られる賃貸業はいつの時代でも根強い人気があります。しかし沢山の資金が必要だろうから自分には縁がないとか、借金をしてまでするつもりはないからと諦めていませんか。そのようなことはありません。 (*本ページで述べる不動産特定共同事業法商品の仕組みの中、売却の時期、安全性を高める)

不動産を所有する3つの形

本業としてアパート経営をするようなことは別として、通常の資産運用としては3つの形があります。

  1. 1戸単位でマンションを所有する
  2. 単純に1つの不動産(例えばマンション1戸)を何人かで共有する
  3. 金融商品的にアレンジされた不動産を所有する

1戸単位でマンションをもつ

典型的なのはワンルームマンションへの投資です。大きなファミリータイプの住戸に比べて通常利回りも良く、また都心の場合は空室率が低く、賃料や物件の価値も下がり難いと言われています。この投資ができる人は、

  • お金がある人
  • ローンを借りられる人
    ローンを借りるには年収や年齢の制約があります。それをクリアしないと借りられません。
  • 投資資金を寝かすことができる人
    所有している限りは家賃収入を生みますが、短期で売却したら投資した金額全額が回収できるかどうか分かりません。長期的に運用したい方向きです。

単純に1つの不動産を何人かで共有する(不動産特定共同事業「任意組合型」)

不動産の共有持分を購入したのち、それを出資して組合を組成。組合員同士で共有する形です。簡単に言えば一人でマンション1戸を持つ代わりに何人かで共同で所有する形です。通常はその不動産を販売した不動産業者が、組合の代表者となって、管理運営を行います。組合員間の契約で一定期間後に売却します。

  • ある程度お金はあるが、1戸を買うには足りない、または全てを使いたくない
  • 今は余裕資金だがいずれは現金化したい
  • ローンを使えない、または使いたくない
  • 相続対策に使いたい
  • キャピタルゲインも狙いたい

という方たちがこの投資に関心があるようです。

金融商品の利便性を取り入れた不動産

不動産の共有持分を購入して何人かで共有するのは上記2のタイプと同じです。このタイプでは購入した持分を事業者(持分を販売した不動産業者)に直接賃貸して家賃をもらう仕組みです。上記2の目的は殆ど充たしていますが、それに加えて事業者等による賃料保証や運用期間中途での持分の買取り、運用期間終時の元本割れリスクの軽減、比較的短い運用期間等の金融商品的仕組みも兼ね備えています。このような商品は現在のところクレアスライフの「一口家主 iAsset」しかありません。利回りは多少下がりますが、安全・安心を重視するお客様向けの商品です。(この商品は不動産特定共同事業「賃貸型」です。)

まとめ、どれを選ぶかは目的次第

1、2、3主なの違いは、「単独で1戸を所有するか、小口で共有するか。」「ずっと持ち続けるか、一定期間後に売却することを予め決めるか。」「利回りやキャピタルゲインを重視するか、安全・安心を重視するか。」です。何を重視して投資するかはお客様の資金事情や目的次第です。

【やさしい資産運用のお勉強】

前述の2、3は不動産が小口化された商品です。よく REIT(リート)なども不動産の小口化商品と言われますが、不動産の所有権の有無、相続時の資産圧縮効果の有無の違いがあります。一方、小口化しただけではなく投資家の安心感を高める工夫をしたものもあります。
(*仕組み等は、現在ある商品例を取り上げたもので、必ずしも法律の規定に由来するものではありません。)

不動産の小口化とREIT(リート)の違い(不動産の所有形態)

前述2、3は1戸のマンションを何口かの持分に小口化したものです。小口化されても不動産ですから、購入者の名義で登記されて購入者の固有財産になります。
他方、REIT(リート)では、投資家が出資したお金で購入した不動産はその事業を行っている投資法人の所有です。つまり投資法人の名義で登記されます

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不動産の小口化とREIT(リート)の違い(収入の性格)

投資対象からの収益は、小口化不動産では自分が所有する不動産からの賃料ですから不動産収入になります。他方REITでは投資法人の収益の分配ですから一種の配当となり税務的には雑収入になります。

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不動産特定共同事業「匿名組合型」について(不動産を所有できるタイプではない)

1990年代バブル崩壊後、不動産特定共同事業法という法律ができました。小口化された不動産に投資する投資家保護のための法律で、3つのタイプの事業が定められました。「任意組合型」、「匿名組合型」、「賃貸型」です。この中で、多くの事業者によって商品化されているのが「匿名組合型」です。「匿名組合型」も不動産の小口化商品と言われることがありますが、REITと同じように運用する不動産の所有権は事業運営企業に属し、投資家が不動産を所有するのではありません。前述の1~3とは異なります

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◆匿名組合型の商品は投資家の安心感を高めるために幾つかの工夫がなされています。

  1. 優先劣後構造の仕組により賃料も出資金の払戻しも投資家に優先的に支払われます。
  2. 運用期間中でも事業者が買取ります。
  3. 予定還元率による収益還元法価格で買取り。元本割れのリスクは軽減されています。

◆他方、事業者が倒産した場合のリスクがあり、相続の際の資産圧縮効果もありません。これが前述の不動産投資とは異なる点です

不動産特定共同事業商品の比較(「一口家主」は他の2つの類型のメリットを備えている)

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【不動産特定共同事業許可番号:
東京都知事第94号】
不動産特定共同事業法とは、不動産特定共同事業の健全な発達と投資家の利益保護を目的とした法律であり、事業を営むには主務大臣(国土交通省)もしくは都道府県知事の許可が必要です。
「一口家主 iAsset」は株式会社クレアスライフが賃借人として、オーナー様と賃貸借契約(不動産特定共同事業法第2条第3項第3号の不動産特定共同事業契約)を締結します。