84号「マンションは管理を買え」管理組合と管理会社の役割とは
不動産を購入した場合、“買って終わり“ではなく”買ってからがスタート“になります。所有中の不動産について「建物管理」はとても重要になります。
不動産業界では、「マンションは管理を買え」と言われるほど管理状態が重要視されており、実際に適切な建物管理が行われているところとそうでないところでは、資産性と住環境に大きな差が出てしまいます。
ちなみに、マンションのオーナー(区分所有者)になった場合、管理組合は区分所有者全員で蘇生されているため、自動的に組合員になります(実際に住むんでいるか/貸しているかは関係ありません)
では、管理組合とはどういった業務を行っているのか、管理の手助けをする管理会社とはどういった役割を果たしているのかを見ていきます。
管理組合の行うべき業務とは?
代表的な管理組合の業務としては下記のものが挙げられます。
- 共用部分(以下、組合管理部分)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
- 組合管理部分の修繕、修繕積立金の運用、修繕等の履歴情報の整理及び管理等
- 長期修繕計画の作成または変更に関する業務及び長期修繕計画書の管理
- 建て替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
- 共用部分等に係る火災保険、地震保険その他の損害保険に関する業務
- 官公署、町内会等との渉外業務
- 給排水管や外装の点検や大規模修繕
これらの業務は、専門的な知識やまとまった時間がないと実施するのが難しいものも多いです。もちろん、管理組合が自主的に管理する「自主管理方式」という方法もありますが、各管理組合員の業務に対する意識レベルは様々ですので、役員に負担が集中してしまう場合や、(悪意がある場合)一部の人間に都合のいいような運営を行われてしまうリスクがあります。
そこで多くの管理組合は、上記業務の全部あるいは一部を管理会社に委託する方式(全部委託方式・部分委託方式)を取っております。
管理会社とは何を行っているのか?
管理会社は、マンション管理のプロとして、マンションの資産価値を守り、また管理組合の運営を助けるための存在です。
マンション管理には、『基幹事務』(マンション管理の適正化に関する法律で規定されている)とそれ以外の業務があり、『基幹事務』は、
- 管理組合会計業務(収支予算案と決算案の素案の作成や状況の報告)
- 管理組合出納業務
- 管理費、修繕積立金などの金銭の収納
- 滞納者に対する督促
- 通帳などの保管
- 管理組合の経費支払い
- 管理組合の会計に係る帳簿などの管理)
- マンションの維持・修繕の企画、実施の調整があり、基幹事務以外の業務には、
- 理事会支援業務
- 組合員などの名簿整理
- 理事会の開催、運営支援
- 管理組合の契約事務の処理
- 総会支援業務
- 開催日程の調整、出欠の確認
- 決算案、予算案の作成
- 事業報告、事業計画案作成
- 総会議事に係る助言
- 議事録案作成
- 理事会支援業務
があります。こういった業務のうち全部または一部分を受託し、管理会社は管理組合の運営を手助けしています。クレアスライフグループでもオーナーのマンションの資産価値を守り、また管理組合が円滑に運営されるために、建物管理会社「クレアスコミュニティー」が建物管理事業を行っています。
当社グループの建物管理会社『クレアスコミュニティー』の場合は?
クレアスコミュニティーは、マンション・ビルなどの管理業務を1997年から行っており、25年の実績がある会社です。
当社グループで分譲したマンションの管理を扱っているほか、他社分譲のマンション管理も積極的に受託しており、管理棟数は674棟・28,685部屋にのぼります(2021年12月現在)。2016年以降は介護施設の管理業務にも進出、管理対象はマンション・ビルだけにとどまりません。
加えて空き駐車場の有効活用のため、クレアスコミュニティーが空き駐車場をコインパーキングとして活用し、管理組合に定額の賃料を支払う「クレアスパーク」事業を行い、管理組合の収入の安定化に貢献しております。
資産運用型のマンションとなると収益性のみを重視した運営になってしまうものも多い中、適切な建物管理と収支の良化を両立し、オーナー様の大切な資産を守っています。